
PROJECT
SUASI
ペーパーインソールで知られるメーカーの新商品をブランディング。 パッケージ自体が製品となる環境に配慮した設計で重量を92%削減。

WHY
パッケージのごみを
減らすためには?
食品や日用品など生活消耗品におけるパッケージや包材は、製品によってはプロダクト本体と変わらぬコストがかけられ、多くの環境負荷が生まれているにもかかわらず、購入後すぐに捨てられ、ゴミとなってしまうものがほとんどです。商品のブランディングや店頭での差別化、商品の保護など、パッケージや包材には重要な機能がありますが、一方で海洋プラスチックごみなどが世界的な問題となっている中、パッケージに付随するゴミやそれに伴う環境負荷を削減することは、企業やメーカーの大きな課題となっています。パッケージや包材が持つ本来の機能を保ちつつ、環境への大きな課題を解決するために、どのように私たちはパッケージデザインを更新できるでしょうか?
家庭から排出される紙製容器包装排出量

工夫することでゴミはどれだけ減らせるだろう。

HOW
捨てずに使える
パッケージデザイン。

私たちは、取り替えタイプのペーパーインソール「アシート」で知られるアシート・コバシ社の女性向け新商品のブランディングを担当することになりました。取り替えタイプの靴の中敷きという商品の特性に、「裸足で履いても足のムレや臭いが気にならないスタイリッシュなケアグッズ」という体験価値を与え、これを体現するために、裸足を意味する言葉であり、南米ペルーのチチカカ湖に浮かぶリゾートアイランドの名前でもあるブランド名を提案しました。

パッケージには商品と同じ素材を用い、端部をハサミで切断することによりそのままインソールとしても使える「裸パッケージ」を採用することで、5足ワンセットの商品が実質6足分使えるようになっています。このデザインによって、従来品と比較して1足当たりのパッケージ重量を92%削減し、パッケージゴミの排出を大幅に減らすことができました。


WILL
環境負荷削減を実現する
ベストセラー商品に。
2016年に発売されたSUASIは、現在もベストセラー商品として多くの女性たちに支持されています。環境に負荷をかけながら、ブランディングや商品保護の観点から「必要悪」とされてきた側面があったパッケージを商品そのものに変換し、劇的にゴミを削減するというアイデアをデザイナー主導で提案したこのプロジェクトは、サスティナブルなパッケージデザインのあり方を示すケーススタディとなりました。通販をはじめ、生活者の消費行動が多様化し、パッケージに求められる役割も変わってきている中、使い捨てされないパッケージデザインの提案が世の中に増え、社会を変革するムーブメントになっていくことを願いながら、私たちはこれからも持続可能な未来を見据えたデザインの実践者であり続けたいと考えています。

INFORMATION
- What
- SUASI
- When
- 2016
- Where
- Japan
- Client
- Scope
- Packaging / Photograph (社内リリース素材使用のみ)
- SDGs
CREDIT
- Art Direction
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa)
- Graphic Design
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa, Takeshi Kawano)
- Photograph
- NOSIGNER (Yuichi Hisatsugu)